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名前も住所も分からない、
身元不明の死者は、
統計の上でどのように扱われているのだろう?
Iさんが無事であることを祈るが、
もし、行方不明になっていたらどうなのだろう?
彼にも、安否や行方を尋ねてくれる
家族はいなかった。
犠牲者が多数出てしまった
天災、大事件、大事故。
犠牲者が多ければ多いほど
世間のその扱いは、
大きく、重くなる。
ところが、
一人の犠牲者の命の扱いは、
反比例して
小さく、軽くなってはいないだろうか?
たとえ、数千人の内の一人であっても、
本人は勿論、家族、恋人、友人、知人には
かけがえのない一つの命である。
いつだって一分の一。
数千分の一では決してない。
どうか、身元不明者のその存在が
きちんと、統計に数えられ、
犠牲者を追悼する碑に
刻まれていることを願う。
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