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やがて。
「やりやすいのは、やっぱりガキだよな…」
そうつぶやくと、信成達めがけて歩いてくる。
「大人は、抵抗された時が面倒だ」
そうつぶやきながら、手を伸ばしてきた。
「ひっ!」
誰かが叫び、子供達は身をすくめる。
その中で唯一、信成だけがキッと相手を睨み付けていた。
「リーダー。こいつらにしましょう」
そう報告しながら、手下が選んだのは。
「信成!河野君!」
真っ青になっている園長先生が、悲鳴に近い声を上げる。
「嫌だっ!離してぇ…!嫌だぁぁっ!」
河野は、号泣しながら大暴れしたが、体格差によって簡単に封じ込められてしまう。
「やめてよ!」
信成も怒鳴るが、あっさりと無視された。
それが見下されている様に感じて、彼の怒りに更に油を注ぐ。
孤児院の職員が、慌てて人質の身代わりを申し出るが、即却下された。
「いくぞ」
それを合図に、黒いヒヨドリは出口へと向かう。
それに伴い、信成達も引きずられていく。
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