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その言葉に、信成と河野の背筋が凍った。
目を見開き、体を硬直させる。
永遠の別れ。
それは、何を意味するのか。
信成の心は、それを完全に拒否していた。
あり得ない。
というより、あってはいけない。
河野は、他の皆と一緒に、あの商店街で幸せに暮らすのだ。
友人に囲まれて、学校を卒業して、就職して、やがては結婚して、子宝にも恵まれて。
平凡だけど、幸福な人生を。
ならば。
「ちょっと!」
信成は、ドアを閉める寸前の手下の腕にすがり付く。
「だったらさぁ…」
彼の言葉に、一同は、驚きの表情を隠せなかった。
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