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ゲラゲラゲラゲラ!
夕暮れ時の体育館裏で、気でも狂ったかのような男の高笑いを日下哲郎は聞いた。
足を急がせて事態を把握できる場所まで歩くと、そこには、うめき声をあげながらうずくまる三年生らしき3人の男の真ん中に、ひとりの背の高い男が立っている。
笑い声の主は、哲郎と同じ1年3組の宇城トモキだ。
トモキはひとりの男の首を後ろから羽交い絞めにし、抵抗しなくなったその体を、捧げられたイケニエを世界に誇るように掲げて、また別の三年生と対峙している。
トモキと向かい合っている三年生は、目の前で起こったことがどうしても信じられないと、両手で握ったナイフごと体を震わせていた。
「さあ、おもしろくなってきただろ」
ゲラゲラゲラゲラ!
トモキはまた笑って、腕で締め上げていた男を解放した。すでに意識を失っていたらしく、その体は生卵のように脆く地面に崩れ落ちる。
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