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なんで...何でこんなことに...返せぇッ!俺の...俺の家族をかえせぇッ!
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「んんぁぁッ!ハァ...ハァ...またこの夢か...。」
最近この夢に起こされる事が多くなってきている、何か大切な人たちが強大な何かに殺される夢だ...。
『どうしたのぉ?きっくーん?』
「何でもないよー母さーん。」
いつもいつも俺がこの夢で起きるものだから流石の母さんも心配してくれているようだ...ありがたい限りだ。
「さぁて、顔でも洗いに行くかッと」
べットを勢いよく飛び下りる。
「ふぅ...ふあぁぁっ、あぁ流石寝起きの階段はきっついなー」
そのとき。
ツルッと段差の先で足を滑らす。
「あ、」
階段を転げ落ちる、転がる最中に受け身を取っているため、あまり痛くはない。
「イっつつつつつぅ...きっついなー朝からぁ。」
すると、リビングからこちらに駆けてくる足音が聞こえる。
母さんだ、黒のショートヘアー、天然パーマで、無理やりストレートにしてる感じだ。
『だ、大丈夫?きっくん?』
俺はニコリと笑い、口を開く。
「大丈夫だよ母さん...顔洗ってくるね。」
洗面台に行くまでに頭に出来たタンコブを摩りながら向かう。
鏡の前に立ち、タンコブをもう一度見る。
......酷い腫れ方だ。
俺は蛇口を捻り、水がお湯に変わるまで待つ。
お湯になったのか、湯気が立ち始める。
軽くお湯で顔を濡らした後。
顔を洗う。
「ふぅ。」
目を瞑りながらタオルを手に取り、顔を拭く。
そして、しっかり水気を取って、鏡を見て、呟く。
「爽やかな朝だよ...まったくッ。」
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