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「心臓の音、すごっ。そんな怖いの?」
今は、今のは怖いからじゃない。
「ほーら、怖くない。」
ぎゅと抱きしめられ福原さんの香りが強くなる。
心臓の音は速さを増す。
「まだ怖いの?ほら、もっとくっついていいから」
顔を隠すためにくっつく。
今、福原さんに顔を見られてはいけない。
だって、きっと真っ赤っかだ。
「あり、がとう…ございます……」
絞り出した声は震えていた。
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