それから

13/21

26人が本棚に入れています
本棚に追加
/63ページ
「心臓の音、すごっ。そんな怖いの?」 今は、今のは怖いからじゃない。 「ほーら、怖くない。」 ぎゅと抱きしめられ福原さんの香りが強くなる。 心臓の音は速さを増す。 「まだ怖いの?ほら、もっとくっついていいから」 顔を隠すためにくっつく。 今、福原さんに顔を見られてはいけない。 だって、きっと真っ赤っかだ。 「あり、がとう…ございます……」 絞り出した声は震えていた。
/63ページ

最初のコメントを投稿しよう!

26人が本棚に入れています
本棚に追加