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正月休みの間 パソコンであちこちの不動産やのサイトを覗いてみた。
でも 賃貸だと防音の設備が整っていない。
会社を辞めて作曲の道に進んだ虹渉に 思う存分音を気にする事なく弾かせてやるためには賃貸は難しいのかもしれない。
休みも開け また会社が始まる。
俺達は 元旦の夜だけ実家に泊まって それからはマンションに帰って来ていた。
虹渉のマンションから 俺も辰哉と一緒にそれぞれの車で出勤している。
虹渉も 蒼空と一緒にマンションでお留守番している。
子供が産まれた事もあって しばらくは作曲活動は休んでいたみたいだったが これから本格的に始動する方向で中村さんと話し合っているようだ。
そんな時 虹渉のお父さんの弁護士だった佐伯さんが俺達を訪ねて来た。
「佐伯さん 先日はありがとうございました。お陰で 無事に虹渉と蒼空と一緒になれました」
ずっと言いたかったお礼が やっと言えた。
「お父さんの相沢さんからもお礼をもらってるよ。良かったな虹渉ちゃん」
「恭司先生のお陰です。ありがとうございます」
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