年下義姉 -週末の情事ー

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平穏な生活が私の夢だった 「どうしてケンカなんかするんだよ」 「親父のヤツが・・・」 「仲直りすればいいだろ」 「俺にだって男のプライドが」 「自己破産したヤツがカッコつけるなよ」 「あなた ちょっと・・・」 私は須藤アヤコ 27才 結婚2年目 子供を作るために最近仕事をやめて 専業主婦をはじめた 夫はヨシヒコ 35才 警備会社で管理業務をしている 問題は義弟のトシヒコさんだ いろんな事業に手を出しては成功失敗を 繰り返しこの間ついに自己破産した そして家を失い実家に戻るはずが 義父とケンカをしてこっちに来たのだ 「部屋空いてるだろ」 「子供部屋だって言ってるだろ」 「じゃあ子供出来るまででいいからさ」 「その前に出て行けよ」 「わかったよ しばらくの間だから」 夫も口では厳しく言うが突き放すことはしない 最終的には丸め込まれてしまうのだ 実は義弟に200万ほど貸している 私も返済はもう期待していないが 夫は義弟の代わりに私に何度も謝るのだ 「アヤコさん よろしくね」 「お義姉さんって呼べよ」 「いいわよ あなた」 「年下なんだし お義姉さんって 呼ばれたくないでしょ」 「どっちでもいいですよ 私は」 「はぁ・・・ おまえというヤツは」 夫と結婚したのは穏やかな性格と 安定した職業が決め手だった 容姿はまったく好みではない 子供の頃 父子家庭で育ち兄と共に 貧乏生活をずっと耐え忍んできた なので結婚するなら平穏な生活がしたいと ずっと望んでいたのだ もちろん義弟の存在は知っていたが ここまで関わることはないと思っていた お金だけならまだよかった まさか一緒に暮らすことになるなんて・・・
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