SSS 衝撃(下)

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        *** 「――わざわざ見にきたのか?」  周回を重ねる春樹をコース脇のギャラリースタンドで見ていたケンさんの隣に、サングラスをかけた優男風の青年が現れた。 「……ああ。どんな奴かと思ってね」  尋ねられてそう答える男は、続けて「何秒でてる?」とだけ聞くと、ケンさんは先ほど無線で連絡のあった春樹のタイムを告げる。  すると男はニヤリと口角を吊り上げただけで、何も言わずにその場を立ち去った。
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