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「――ではナオミさん。まずは簡単に自己紹介をお願いします」
「はーい。えーと、橘・ナオミ・シュバルツよ。前にも話した気がするけど、ドイツ人と日本人のハーフね。ちなみに橘姓が母親で、シュバルツが父の姓よ。ああ、あと独身ね!」
「はい、ありがとうございました。それ以上の事はこれから質問していきますので、ちょっとストップしましょう」
「アイアイサー! (ビシッと敬礼して見せる)」
「で、では、こちらで事前に用意した質問にこれから答えて頂きます。準備はよろしいですか?」
「OKよ。何でも聞いてちょうだいっ! ……でも、ちょっと待って春樹。その質問て誰が考えたの?」
「……さあ? ……俺もこの紙持ってインタビューしろって言われただけだから、わからないです」
「ふーん。じゃあ、誰に言われたの?」
「…………? ――大人の事情って事にしませんか? (じゃないと話し進まないし。てかこの企画自体誰が考えたのかも、そもそも誰のための企画かもわからないし。つうかカメラもなけりゃマイクすらないし!)」
「そうね、じゃあそう言う事にしましょうっ(なんの疑いもなくウフッと、はぁと型のウィンクを無駄に飛ばす)」
「で、では最初に。……ナオミさんのスリーサ、サイズ……? (何だよこれ、こんな質問あったのか? と、焦りながら進行表を二度見する)」
「んっ? スリーサイズが知りたいの?」
「い、いえ、……何でもないです! (くそっ、誰か質問票差し替えたなっ!)」
「……知りたくないの?」
「知りたいです(即答)」
「えーと、上から100、150、100よっ(ドヤ顔)」
「な……た、タルかいっ! (右手をぴしっと払って突っ込むフリ)」
「ありがと(ウフッ)期待通りの突っ込みだったから本当の事教えてあげる。確か……90、58、86よ。ついでに身長は百七十四センチ、体重が四十七キロだったはず」
「(なんちゅうわがままボディーだよ……)そ、そうですか……あ、ありがとうございました」
「それだけ? 無いかなー、もうちょっと感想とかさ?」
「え? か、感想ですか? ――感動しました」
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