第2話 本文

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世間には子どもをほったらかしてパチンコや飲み会に入り浸る親がいる。 子供の夕食は500円あげてこれで買いなさい、ならいい方で、なにもしていない親もいる。 そんな親なら、子供がぐれるの当たり前と思い、若かったかあさんは愛情いっぱいの食事を作っていた。 だから何の不満もなく、すこやかに息子は育っていたと、信じて疑わなかった。 その息子がここへきて初めて 意に反することを言った。 表明した息子の意志。 それは、「大学へ行きたい」でも「料理人になる」でもなく、「会社を辞めたい」だった。
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