~ウィルの奇妙な1日~

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「はー…じゃあウェンディ…“頭が空”」 「か…空じゃあないよ!」 「“子供っぽい”」 「うう…どうせ子供だもん……」 「“何も考えてない”」 「考えてるよぉ!」 「“ボケてる”」 「ボケてる………」 地味にダメージを受けてるウェンディ。 皆正直に書きすぎたかも、という顔をしている。 「じゃあ良いところ…“無邪気”」 「はう!」 「“生足”」 「?」 「“嫌みがない”」 「えへへ…」 「“裏表がない”」 「皆大好きだよぉ!」 元気を取り戻し、嬉しがるウェンディ。 ウィルは単純だなあ…そこがいいんだが。と思いつつウェンディを見た。 「次はソロンかー」 「皆さん結構きついですね…心配ですよ。」 「お前だって書いてんじゃねーか。いくぞ…“言い方が回りくどい”」 「……」 「“しゃべり方がムカつく”」 「…ムカつくって…」 「“怒ると関節技をかけてくる”」 「怒らせる方が悪いのです。」 「“冷たい”」 「………」 皆さんそんな風に思ってたんですか…という顔をするソロン。 「次良いところな…“頭がいい”」 「どーも。」 「“無駄口を叩かない”」 「……」 「“目が綺麗”」 「素直に喜べませんね…」 「“静か”」 「……1つも性格を誉めたものがないですね…まあいいですけど。」 ソロンはフッと笑って遠い目をした。 「なんかあまり仲良くなることに貢献してないぞ…」 ウィルがボソリと呟く。 「…次はお前だぜ。」 リーヤはウィルをビシッと指差す。 「……そうだよ。きっと良いこと書いてあるよ!!」 ウェンディが微笑んだ。
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