謎の男子高生との出会い

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季節は暖かい風が心地よく吹く4月。 若者は皆、新しい新天地へと降り立ってさぞ胸が高鳴っていることだろう。 「仕事と自宅の往復のみって…」 照史は道行く部活帰りの学生や大学生活を満喫しているのであろう若者をしり目に大きな溜息をついた。 今年の10月で28の誕生日をむかえる。 しかし、去年まで一緒に過ごした彼女とは新しい季節を迎えるとともに終わりを迎えた。 「また、スーパーの値引き品の惣菜を食べる日々が続くのか」 彼女がいた時は作ってもらっていたが、別れてからは自ら進んで自炊する気にもなれず値引き品の惣菜にお世話になっていた。 時計は見れば19時を過ぎようとしている。
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