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どうやらナースコールを握りしめて呼吸困難になってしまっていたらしい。
後から花の水を変えに来たナースが話してくれた。
そうか、私はまた助かってしまったのか。
自身が生きていることに絶望すると同時に、猛烈な安堵が私を包み込む。
両親の死を経験し、死に対して過敏になっているのかもしれない。
両親を殺しておいて自分だけ生きたいなどと、なんという人間だろうか。
嫌悪感に襲われる。
「死なせてよ。」
ぼそっとつぶやいた言葉だったが、病室から出ていこうとするナースの耳には届いたらしく、恐ろしい形相でこちらをにらみつけてきた。
「お父さんもお母さんも、あなたにそんなこと言って欲しくないはずよ。」
そう言ってピシャリとドアを閉めていったが、一体何を根拠にそのようなことを言っているのだろうか。
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