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そんなことを一人黙々と考えながら、普段通り広い講義室で老齢の教授の話をなんとなく聞き流していると、周りの人間がざわめきながらこちらを見ていることに気付いた。
「またいつものか…。」
そう思い、軽く会釈しながら愛想笑いをする。
もうこの行動にも慣れたものだ。そろそろ教授がざわついてきた教室を鎮めるために注意を促す頃だ。
そう思い教授の方を見ると、ざわつく生徒たちに紛れて、教授までもがポカンと口を開けて私の方を見ていた。
いや、正確には窓際の席に座る私、その向こう側を見ていた。
生徒たちも全員、私のさらに向こう側を見ている。
気になって私も窓の方へと振り向いてみる。
すると、10mほど先、高い棟の屋根の上に立つ白い影。
太陽の光がキラキラと反射して、まるでこの世のものとは思えない神々しさを醸し出していた。
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