第1話 夢と日常

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?「起きろ」 聞き覚えのある声が聞こえる 俺は眠たい目をこすりながら体を起こそうとする 俺「え、誰?…」 姿は黒いもやの様なものでよく見えない だが確かにこちらをじっと見つめる "何か"… ?「見ろ」 "何か"が俺に触れた瞬間、頭に映像が流れこんできた… 家や建物は崩壊し、木々が焼け焦げている、母親なのだろうか…子供の死体を抱きかかえながら泣いている… 俺「なんだ…これ…」 ?「お前には、いずれ____を倒してもらう」 何故か大事なところだけ上手く聞き取れなかった ?「お前には____を倒せるだけの力があるのだ」 俺「え、今なんて…?」 ?「…そうか…今はまだ…届かぬか…… そう遠くない未来…お前は奴と戦わねばならん…今はまだ眠れ……」 俺「何言って…んだ…ちゃんと説明を……」 急にとてつもない眠気が襲ってきた まぶたの重みに耐えきれず、意識が朦朧としていく ?「また…すぐに会える……」 俺「おい…あん…た…誰…なん…だ……」 ……… ……… ガバッ 俺「夢…だったのか…」 目が覚めると、そこにはいつも通りの景色が広がっていた。 毛布が1枚と、昨日の夜徹夜で終わらした夏休みの宿題、マンガしか並んで無い本棚、ぬいぐるみ、そして… ?「お姉ちゃんなんか大嫌い!!」 ?「私もあんたなんて嫌いよ!!」 今聞こえたのは俺の隣の家に住む、幼馴染の夕凪優香(ゆうなぎゆうか)とその姉の由美(ゆみ)の声だ 俺「はぁ、また朝から…」 ガラガラ 俺「朝からうるせぇぞ、お前ら」 俺は窓を開けて言った 夕凪優香「うるさい!!」 夕凪由美「黙ってて!!」 2人とも俺には超絶雑い扱いをしてくる 俺「はいはい、俺が悪かったよ」 いつもこうだ、向こうでは枕だの、なんだのの投げ合いで戦争だ 俺には関係ないけどな…とも言えないのが現実 パリーン!! 夕凪由美「あっごめん」 はい、何故か僕の家の、僕の部屋の窓がわれました… 俺「くっ…もっとおしとやかで品のある幼なじみはいねーのか…」 思わず呟いてしまった 夕凪優香「それなら2人、アンタの目の前にいるじゃん」 2人がドヤ顔でこちらを見てくる 俺「いや商店街のおばちゃんよりたちわりぃよ!!」 俺の言葉にドヤ顔がムスっとした顔になる 優香&由美「いい度胸ねぇ…」 ゴキゴキ指を鳴らしている2人 俺「いや…その…」 また見えた…俺の目にははっきりと、この世の…俺の終わりが見えた 俺「ぎゃぁぁ!!!…」
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