第2話 現実の始まり

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俺が子供の頃には、悪者を倒し、世界を救う英雄になる。そんな妄想ばかりしていたが… 俺「はぁ…俺には明るい未来が見えねぇよ…」 俺は下を向き溜め息をつく 夕凪優香「んじゃあ私の未来は!?」 優香がたずねてくる 俺は静かに両目を閉じた …………… …………… ふと目を開くとまぶしい夕日が見える 場所は街だろうか 俺(あっ…優香) 優香は1人で近くの駅前にあるスイーツ店で買い物をしている… 夕凪優香「今日は窓割っちゃったし、お詫びってことで…うん、そう、お詫び!!お詫びよ!!」 優香は突然顔を赤くして何故か1人で意味のわからない納得をしていた 夕凪優香「よしっ!!」 そう言って家の方向に歩いて行った …………… …………… 再び視界が自分の部屋に戻る 夕凪優香「どうだった!?」 優香が期待の眼差しで俺を見つめる 俺「なんか夕方に駅前でケーキ買ってた」 少し期待外れだったのか不満気な顔をして俺の能力を罵倒してきた 夕凪優香「ほんっとに使えない能力よね!!もっと先の未来見なさいよ!! 将来の仕事とか!!事故あってないかとか!! …け…結婚の相手とか!!」 俺には生まれつき異能力がある まぁこの世界では100人に1人の割合で能力を持った人間が生まれるんだが…ちなみにこれはさっきみたいな夢ではない、現実だ 俺「仕方ねぇだろ!!俺は24時間以内の未来しか見えねぇんだよ!!」 俺の能力はいわゆる未来予知で、見えるのは24時間以内、見えた未来はその未来を知っている者の行動次第で変わる場合がある 夕凪由美「でもいいよね、未来が見えるって!! 私はちょっと目が良いくらいだよ??」 由美は自分の能力を気に入ってないらしいが正直、由美の能力はすごい方だと思う。 自分を中心に半径1キロメートル先まで見える、それと集中すれば時速500キロメートルくらいまでならスローに見えるらしい 俺「いや、由美のは目が良いってレベルじゃねぇよ」 由美は俺や優香より1つ歳上だが、俺は由美に強要されて呼び捨てで呼んでいる 夕凪由美「別に身の回りの事以外に興味ないし」 由美はあまり他人には干渉しないタイプだが、俺や妹の優香に対してだけはよく話す はっきり言うと俺と優香以外には全く興味がないのだ 夕凪由美「こんな能力より、もっと強くてカッコいいのがよかったよ」 確かに強い能力は俺も欲しい そう考えると優香は俺や由美からすると、憧れの存在なのかもしれない
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