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そして、愛しい唇を小刻みに啄みながら
近寄った胸の先をヤワヤワと指先で触ると、
「ん……、んん……」
目を閉じる彼女から、甘い声が小さく零れる。
「ほらぁ」
忍は、手の下の膨らみと彼女の唇を解放し、
同じ枕の上でコツンと額を合わせた。
「そんな色っぽい顔して、可愛い声出して」
「でも、それは忍さ……」
彼女の言葉を遮るように、忍は再び小さくリップ音を立てて唇を啄んだ。
「ペナルティになっちゃうよ?」
それに彼女は、困ったように眉根を小さく寄せる。そして、
「ねぇ、名前だけは『さん』付けじゃダメ?」
「ないと呼び難い?」
うん……。
彼女の視線が、わずかに落ちる。
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