美しい神様

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スーパーのレジの仕事をしている佐藤蓮は2年間、付き合っていた彼女と別れ辛い日々を送っていた。 それから時間が過ぎ、バイトが終わると蓮はスーパーを出てコンビニに向かうとビール3缶とおつまみを買いコンビニを出た。 道を歩きながら蓮は『早く帰っても1人だし、公園で桜でも見て帰るか』と言って公園に向かった。 ー桜公園ー 蓮は桜がよく見えるベンチに座り桜を見つめた。 『桜は癒されるな…』 桜を見ていた蓮は桜の木の側でじっと立っている巫女姿の男性に目を向けた。 『美しい人だな』 『……』 男性は振り向き蓮を見つめた。 蓮は頬を赤らめ男性から目をそらした。 男性は蓮に近づき隣に座ると口を開いた。 『桜、綺麗ですよね』 『そうですね…』 『顔が赤いけど、具合でも悪いんじゃないのか』 男性は蓮の顎を掴み顔を見つめた。 『大丈夫です』 蓮は男性から離れ走って家に向かった。 『お前に名前をくれた陽希に感じが似てるな』 『向日葵、何をしに来たんだ』 男性は目の前に現れた向日葵に目を向けた。 『お前のことが心配で様子を見に来たんだよ』 『……』 『桜…』 『俺は大丈夫だから』 男性はベンチから立ち上がりその場から姿を消した。 『嘘つけよ』 『向日葵』 『紅葉も来たのか』 『桜は?』 『どっかに行った』 『話しでもしようと思ったのに』 『出会った男を探しに行ったのかもな』 『出会った男って何だよ』 『城に帰ろうぜ』 向日葵と紅葉はその場から消えていった。 無事に家に帰りついた蓮は落ち着かないドキドキを必死に落ち着かせた。 『男性なのに美しい人だったな…』 蓮はリビングに行き床に座ると袋からビール3缶とおつまみを出しテーブルの上に置いた。 そして蓮はビールを開け飲むとテーブルに置いた。 『……』 『1人で住んでいるのか』 『……』 蓮は目の前に現れた男性に驚いた。 『どうしてここに…』 『気を辿ってきた』 『…どうぞ…』 蓮は座布団を置いた。 『……』 男性は座布団の上に座り蓮を見つめた。 『飲みますか?』 蓮はビールを男性に差し出した。 『……』 ビールを受けとると男性はビールを飲む蓮を見つめた。
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