美しい神様

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『似ている…』 『え?…』 ビールを飲むのを止めた蓮は男性に目を向けた。 『もうこの世にいないが俺が愛していた人に君は似ている…だから会いに来た』 『この世にいないって』 『交通事故で亡くなったんだ』 『そうですか…辛かったでしょ』 『そうだね…』 『お名前、聞いてもいいですか…俺の名前は佐藤蓮です』 『陽希です』 『陽希さん…』 蓮は再びビールを飲み始めた。 『蓮と呼んでいいか』 『はい』 『蓮、お前と交わりたい』 真剣な顔で陽希が言うと蓮はビールを吐き出し咳をした。 陽希は『ダメか?』と問いかけた。 『俺達、男同士ですよ』 蓮が答えると陽希は立ち上がり巫女服を脱ぎ始めた。 蓮は顔をそらしながら『本気なんですか』と問いかけた。 『俺は本気だ、蓮と交わりたいと思ったから俺はここに来た』 陽希は全裸のまま答えた。 『陽希さんが本気なら寝室のベットに行きませんか』 『いいですよ』 『こっちです』 蓮は全裸の陽希を寝室に連れていった。 そして蓮は衣服をすべて脱ぎ始めた。 陽希は蓮の身体に触れると唇にキスをしながらベットの上に押し倒した。 蓮は陽希の愛撫に乱れ喘ぎ声を出した。 『陽希さん…ああ…』 『……』 陽希は蓮が気を失うまで身体を重ねた。 それから暫くして陽希は眠っている蓮を起こさないようにベットからおり巫女服に着替えた。 『蓮、いい思い出をありがとう』 陽希は蓮の唇にチュッとキスをするとその場から消えていった。 『うう…ん』 目を覚ました蓮は身体を起こしまわりを見渡した。 『何も言わずに帰ったのか…』 蓮はベットからおり全裸のまま衣服を持って寝室を出ると浴室に行った。 その頃、陽希は桜の木の側で桜を見つめていた。 『陽希、新しい恋をしてもいいだろうか』 陽希が口にしたその時、風が吹き桜の花びらが舞った。 陽希は舞う桜の花びらを微笑みながら見つめた。 同じ頃、蓮は衣服に着替えて浴室を出ていた。 その時、インターホンが鳴った。 『夜中に誰だ』 蓮は玄関に行きドアを開いた。 『兄貴、夜中にゴメン』 『どうしたんだよ』 『……』 『母さんと父さんは知ってるのか』 『……』 弟の蓮実は左右に顔を振った。 蓮は蓮実を家の中に入れリビングに連れていった。
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