第1章 オバタリアーン現る。

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米子の真下にいる小学生らしきツインテールの女の子が、悲壮感ただよう表情でこちらをみている。 どうやら学校帰りに、おばちゃんが落ちてきたと言う状況らしい。 汝次第で、汝とあの者は助かるぞ? 「契約って何をしろって言うの!?」 うむ…。少女の後ろにいる者をみたまえ。 「うしろ?」 悲壮感ただよう表情の少女の背後に、ナイフを片手に死んだ様な目をした男が立っている。 「あらやだ! 大変!!」 あの者は、悪しき者に操られておる。 我と契約し、あの様な者を退治するのだ! 「面倒くさいわねー。 悪人退治なら、他でやって!」 なら死ね! と、一瞬止まっていた時間が動き出す。 「うわぁぁぁ!! わかったわよ!やればいいんでしょ? やれば?」 よろしい。汝に我が力を託そう。 「ちょ!? あら!いやーん!」 宝玉が光りだし、今着ていた服が消えていく。 一体誰得なのだろうか? 光に包まれた米子は、瞬く間に魔法少女の様な煌びやかな服装に変わっていった。 「なにこれ!? 恥ずかしいじゃない。」 それが汝の正装である。 さあ!我が杖となろうぞ。 ゆけっ!魔法少女よ! 少女と言う歳ではない米子ではあるが、そこまで、都合よく年相応にはならない現実。 時間が再度動き出し、米子は宙に浮いた。
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