第1章 オバタリアーン現る。

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「たぁぁぁ!!!」 米子は、少女の前に飛び降りるとワンドを男に向け、怒鳴る様に言った。 「あんたね! そのナイフで何しようとしてたの!?」 「うっ!うるさい!! おばちゃんこそ!なんで格好してんだ!」 「仕方ないのよ!! それより!夢香ちゃんに指一本触れてみなさい! 承知しないわよ!!」 「だまれ!おばちゃん!! まずお前から始末してやる!!」 と、ナイフを手に男が向かってくる。 「ひぃ!!!」 と、米子は怯んだ。 実際、中身はおばちゃんなのだから、仕方ない。 〝どうしたらいいの?〟 と、思うとワンドが答えてくれる。 なんでも良い。必殺技の様に叫べ! さすれば、汝の技となろう。 〝わ…わかったわよ。えーとえーと。〟 などと考えている間に、すぐ近くまで男が迫っている。 「おっ!おばちゃんバリアー!!」 「うわっ!!」 米子と男の間に、見えない壁が現れ、男が激しく飛ばされた。 「へ?」 「す…凄ぉい!!!」 と、背後で見ていた少女も驚き唖然としている。 「あんたがおばちゃんおばちゃん言うから、変な名前で叫んじゃったじゃない!」
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