第1章

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笑顔で説明を続ける永瀬さん。最強です。 「僕が調べたところ、この怪しいネットカフェは池袋にあります。」 「えーっ!永瀬君、どうやって調べたの、すごいね。」 「相変わらず、永瀬は仕事が早いねえ。それで、そのネットカフェに行ったのか?」 「いえ、まだです。場所は突き止めましたが、実際には、まだ確認してません。そこで、です!」 僕と松田さんを見てニンっと笑った。ひぇ~。 「ネットカフェ特集という事にして、そのネットカフェを取材しようと思います。 なので、先生!斉藤くん! 取材に行きますよ!3人で。」 「却下!却下だよ!永瀬君!」 「またぁ~、先生、駄々をこねてもダメですよ。」 「俺は嫌だからね!」 「ぼ、僕も嫌ですよ…。」 「えーっ!駄々っ子がふたりですか?」 永瀬さんは腕を組んで、はぁ~と、ため息をついた。だけど…何か、勝てる気がしないのは何故だろう…。 「斉藤くん!そうだよね。嫌だよね。ほら、永瀬君、斉藤くんも嫌だって。そのネットカフェ怪しい臭いがプンプンするよ。」 僕も隣で松田さんの言う事に、うんうんと頷く。 「まあ、ちょっと面白そうだな。取り敢えず、行ってみるか。永瀬がいれば大丈夫だろう。って事で取材決定!頑張って!」 「お、鬼~!編集長の鬼!」 「先生。斉藤くん。結局、行くんですから。本当にもう、ふたりの駄々っ子って…くっくっく…面白すぎるでしょ。」 まさに鶴の一声。編集長の一言で取材が決定してしまった…永瀬さんがいれば大丈夫なんだ…やっぱりただ者ではない、恐るべし永瀬さん…。
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