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翌日、編集長に見送られ3人で出かけた。
「昨日、電話でアポ取りましたから大丈夫ですよ。」
「流石だね。永瀬君。いつも感心するよ。斉藤くんもそう思うでしょ?」
「はい。凄いです。」
「ぷっ。だから、尊敬の眼差しはお断りします。先生も斉藤くんも、ふざけてる場合じゃないですからね。」
池袋の駅前から暫く歩いて建ち並ぶビルの間に入り、まさに路地裏に行く。
「あれ…?」
「永瀬君、どうした?」
「先生、住所はここなんですが、建物がありません…。」
「「えっ…!」」
僕と松田さんが言葉を失う。
「ちょっと、先生!斉藤くん!しっかりしてくださいよ。大丈夫ですから。昨日、電話でアポ取りましたから、電話してみます。」
永瀬さんが携帯で電話をかける。
「…どういう事でしょうか。繋がりません。」
僕は辺りを見回した。すると頭の中で何かが光った。嫌だ!こ、怖い…。僕は震えだした。頭が割れるように痛い。
「な、永瀬君!斉藤くんが!」
「斉藤くん!大丈夫ですか!どうしたんですか!」
「ぼ、僕…ここ…知っているかも…しれない…。」
「えっ!斉藤くん!しっかり!斉藤くん!」
あ…松田さんと永瀬さんが僕を呼んでる…。そのまま意識が遠くなった…。
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