第1章

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永瀬君は準備がいい。優秀だ。だが、いつも俺が嫌がるネタばかり探してくる…。 「ほう。なかなか面白い。失踪者特集やるか。失踪の理由が突き止められればな…一般的には、借金だったり、人間関係だったり、色恋沙汰だったりと、それぞれだけどな。 他には事件かもしれないし、この世の力じゃないものが…。」 「あー、あー、聞こえない聞こえない。編集長、止めてくださいよ。」 「ぶはっ。松田、面白すぎるだろ。よし。永瀬、これで取材してみて。内容次第で採用だ。」 「えっ?編集長、決定じゃないんですか?まあ、自信ありますけどね。先生!がんばりましょう!」 「あ~。俺の意見は無視なのね…。」 嫌な予感がする…。 そして俺の場合、統計上、嫌な予感とは、かなりの確率で的中する。
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