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最初に口を開いたのは、サザンだった。
「ギコ…君は、『Nightmare city』に戻るべきでは無い…。」
ギコは、その一言に戸惑った。
「な…何で…!?だって…しぃが…」
「分かっているかもしれないが、今、管理AIが暴走している。既に、何人もの死傷者が出ているんだ。これ以上被害を出さないためにも…」
「しぃを…しぃを見棄てろってのか!?」
今度は、ノーザンが口を開いた。
「残念ながら…」
サザンもノーザン自身も言えなかった。しぃの本当の存在を。彼女が被験者では無いことを。
次第に苛立ってきたギコは二人に向かって怒鳴りあげた。
「黙れゴルァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」
自分でもビックリするような怒声だった。
サザンもノーザンも、ハッとしてギコの方を見た。
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