第二章

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「私は昨日買ったの。タイプ従順の春」 「男の子もいるんだな」 異性に行き渡るようになってるのか。なんの目的で。本当にチノメア意味わかんない。 「春、この人は私の兄さん。隣に住んでるの」 「存じております!桜月華粋(カスイ)さん19歳!現在は…」 「ご主人様のことならお前より僕の方が詳しいもん!」 ロリ巨乳僕っ子ツンデレ…チノメアの社長は我が兄に何をさせたいんだ。兄はロリコンじゃない。多分。 「ねぇ兄さん!これって詐欺じゃないの!?」 「俺も最初は疑ったがどうやらオマケの奴らの発言は真実らしい。チノメアも立派に存在する菓子屋だ」 本当なんだ。うっわー。世の中不思議なこともあるのね。 「私、クーリングオフしようと思ってるの」 「な!それはやめろ。そんなことしたら召使いの坊主が可哀想だ」 え?可哀想? そんな、別に新しい貰い手見つければいいじゃない。 「チョコのオマケ達はずっと主に仕えることを夢見ている。毎日な。それが自分が生きていく理由だと思ってるから」 私はそんな生き方嫌だわ。何の面白みも無い。絶対嫌。 「だから主が見つかった喜びは多大。そして主から必要とされなかった時の悲しみも、多大だ」 そうだよね。夢見てた生活が消えちゃうんだもんね。私優しいから同情しちゃうわ! 「その悲しみは、次の主に仕える気にならないほど。しかし召使いになるために育てられてきた奴らがすぐに社会に馴染めるわけじゃない。だからオマケ達を雇わないことはソイツの一生を壊すことになる」 春の一生をね。うーん。
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