第1章

5/9
前へ
/109ページ
次へ
「もう一回聞くけど、アンタは何なの?」 「チノメア製菓が開発した新感覚のチョコのオマケです。チョコもオマケも最上級な商品を作りたいという社長の発案なのです」 チノメア…聞いたこと無いわね。 「アンタはなに、アンドロイドとか?」 「いえ、れっきとした人間です。チョコのオマケになるために教育されてきました」 「え、なんで?家系とか?」 「禁則事項です」 お前はどこの未来人だよ。でも随分教育されたんだな。掃除の仕方が完璧だわ。 「全く意味わからないんだけど、アンタは私に何をしに来たの」 チョコのオマケ。タイプ従順。もしかしてこの掃除がオマケ?何でも屋みたいな。 「決まってるじゃないですか。私は小春様に購入されたのです。一生小春様の御世話をするために来たんですよ」 「あ、やっぱりかぁー……は?」 一生? ……。 一生!!!??? 「一生ってアンタ!ウチにそんな金無いわよ!」 「もちろんお給料のほうはチノメアから出るので、小春様に負担は一切かかりません。私の生活費もお支払いします」 な、絶対詐欺でしょう。絶対追加料金払わせられるでしょう。 「じゃあ私アンタのこと315円で買ったことになるのよ?」 315円って、ダイソーにポツポツとある謎の電化製品(105円!?安い!ってレジに運んで騙されるアレ)並じゃない!つーかこれ人身売買よ!法律的にヤバいって!嫌よこの若さで少女Aになりたくないわ! 「315円はチョコの値段です」 あ!アンタチョコ以下かよ!本気でオマケかよ!
/109ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加