第1章

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「意味わかんない。アンタが私の召使いになってチノメアに何の利益があるの?」 「小春様が快適な毎日を過ごせます」 ダメだコイツ…早く何とかしないと…!! 「さ、小春様。お部屋が綺麗になりましたよ。お洗濯は後でやりますね」 後でってコイツ雇われる気満々じゃないか。追い出すわよこんなの、気味悪い。 「あーもう、早く出て行ってください。私今晩御飯中なので」 「晩御飯?」 あぁ!!この赤ジャージ楽しみにしてたコロッケ食べやがった!! 「うわっ!小春様!こんなのを食べてはダメです!薬品の味しかしませんし、栄養素が無駄に高すぎます。しかもこれ、この容器のまま温めましたね?この容器はどう見てもプラスチック。温めてはいけないものです!私が今すぐ体に良いものを作ります、待っていてください」 「は、はい…」 なんかそう言われると怪しく見えてきます。私日本人だもん。ん、チョコ食べて待ってよう。 数十分後、美味しそうな香りと共に晩御飯がやってきた。 「先ほどのお弁当と同じ物を作りました。が、栄養も作り方も健康を考えてます」 なんか色が既に違うし。 「…美味い」 「それは良かったです」 案外こいつ、役に立つかも。
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