第1章

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「次衣類になんかしたらキッチンの魚焼きグリルに無理矢理頭突っ込んで火つけるから」 「なら小春様本体になんかします!!」 「触れたら崩す」 なんか10日間保つか不安になってきた。いや別に明日返品してもいいんだけど家事しんどいし。あーもー春の部屋玄関の靴入れでいいか。真剣に悩んであげた私が馬鹿でした。 「洗濯終わったならさっさとここから離れて。ったくもー」 「眉をひそめるそのお顔も愛しいです!はうあっ!胸が痛い!」 胸以外も痛くしてやるか。というか私が春にしたことって攻撃か暴言くらいじゃない。そのどこに惚れる要素があるのよ。ドMとか引くわ。 第一コイツはどうやって私の情報を知ったんだ?私が春の主になると決まったのはチョコを買ったあの瞬間。あれから家に帰ってチョコを食べるまでの20分でどうやって調べてどうやってたどり着いたのよ。 怪しい。聞いてみよう。 「春はどうやって私のことを知ったの?」 「私達は『チョコのオマケ養成所』で暮らしてきました。コイツはオマケとして出せると決まると、チョコ売りが売りにでてくれます」 「チョコ売り?」 「小春様にチョコを売った男性が『チョコ売り』です。チノメアのチョコはチョコ売りの屋台からしか買えません」 あの中二オヤジそんな重役だったんだ。中三にランクアップね。 「で、チョコ売りに売りに出すよう頼む時、チノメアの社長が既に『主候補リスト』という物をチョコ売りに渡してるんです」 「は?」 「つまり私が売りに出されるとき、チノメアの社長が既に『桜月小春』の資料をチョコ売りに渡し、チョコ売りは小春様の元へ行き私を売ったのです」 え、じゃあこの変態が私の召使いになったのは必然だったってわけ?社長見る目無いな。なんでこの変態の主候補に私が選ばれたのよ。つーか法律!もう頭痛くなってきたから触れないけど…その辺は上手くやってるのか? 聞けば聞くほど胡散臭いなぁ。
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