第1章

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「私達はその主候補が誰かを事前に知ることができ、絶対接触しない約束で見に行くことが出来るのです。それで私は以前こっそりと小春様を観察し、恋に落ちたのです」 うわぁ、ストーカーされてたのか。無いわ。多分ここはキュンとくるシーンなんだろうけど、無いわ。 「だから小春様が主になって下さって嬉しいです」 「クーリングオフするけどね」 流されないわよ。私脳みそスイーツじゃないもん。 とりあえず明日学校休みだし、今日中三オヤジに会ったとこ行ってクーリングオフの手続きするか。 ん、眠い。色々疲れた。まだ早いけどシャワー浴びて寝よう。 「私シャワー浴びるから。春も入りたかったら自由に使って」 「むはぁ!今のセリフエロスです!」 馬鹿かコイツは。 あー、制服着っぱなしで暴れたからしわくちゃだ。失敗した。まぁ休日入るし春にアイロンかけさせて… 「…なんでアンタも脱衣場に来てるのよ」 「自由に使ってとおっしゃられたので、小春様と裸の付き合いをしようかと!」 ったく。殴る方の身にもなれ。 「小春必殺!ダブルラリアット!」 半径80cmがこの手の届く距離ぃ!! 「小春様!綺麗な川が見えます!」 「全力で渡りなさい」 こうして前途多難な、変態召使いとの共同生活が始まってしまった。 ため息つきすぎて幸せ逃げたのかな。カムバック、マイブレス。
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