2 シグナル女 ルイ

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哲郎がやっとのことで、いつものバイクを止めてあるゲームセンターまで戻ってくると、 カタリと人の気配がした。 「誰だ?」 疲れているところの人の気配は、つい詰問口調になった。 そこにいたのは、ルイだ。 ルイは、 「すごいね。バクオンの鬼の副長。噂になってるわよ」 と、哲郎の元に歩いて来た。 哲郎の腕に自分の腕を絡めて、ギュッと豊満な胸を押しつけてくる。 「すごいね」 何がすごいのかわからないが、見下ろすルイは頬を染めている。 どうやら、哲郎のことを待っていたらしい。 ルイの赤い髪が数本、大きく開いた胸元でふわふわと揺れていた。 疲れると、男は欲情する。 哲郎は、 「少し走るか?」 フォアのバックシートを顎で指し、ルイを誘った。
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