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哲郎がやっとのことで、いつものバイクを止めてあるゲームセンターまで戻ってくると、
カタリと人の気配がした。
「誰だ?」
疲れているところの人の気配は、つい詰問口調になった。
そこにいたのは、ルイだ。
ルイは、
「すごいね。バクオンの鬼の副長。噂になってるわよ」
と、哲郎の元に歩いて来た。
哲郎の腕に自分の腕を絡めて、ギュッと豊満な胸を押しつけてくる。
「すごいね」
何がすごいのかわからないが、見下ろすルイは頬を染めている。
どうやら、哲郎のことを待っていたらしい。
ルイの赤い髪が数本、大きく開いた胸元でふわふわと揺れていた。
疲れると、男は欲情する。
哲郎は、
「少し走るか?」
フォアのバックシートを顎で指し、ルイを誘った。
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