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――哲郎も動いていた。
ダウンとレザーの逆側に座っていた、もうひと組の刺客が座る、その一番近くのテーブルを踏みつぶす勢いで踏み台にする。
瞬間、哲郎の身体が宙を舞った。
「フッ」
短い息を吐いて、トモキに気を取られていた男の横っ面を、脛骨が折れる勢いで蹴り飛ばす。
死角から、いきなり飛び込んできた哲郎の蹴りに、男はなすすべもなく吹っ飛び、ついでに懐に忍ばせていた手のひらからは、拳銃が弾かれ飛ばされる。
それは床を滑るように転がって、テーブルの下で止まった。
「拾え!」
哲郎は短くアンに指示して、着地と同時に正面のテーブルを前蹴りして、残った男の腹に喰い込ませた。
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