第1章

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最悪だ・・・。 この世の終わりだ・・・。 会社の昼休憩。 資料に目を通しながらもくもくとパンを口に運ぶ。 頭の中はハニー君で一杯。 資料は一部しか入ってこない。 これと言うのも、ハニー君のお手製のお弁当を忘れると言う最悪な、この世の終わりの失態をやらかしたからだ。 俺のハニー君。 俺の四歳下の大学四年生の可愛らしい俺のハニー君。 この世で一番かわいい俺のハニー君を視界に入れることの出来ない地獄のようなこの時間。 おのれ会社めぇぇぇえええ!! ただでさえ君と会えない勤務中。 唯一の触れ合い、ハニー君の愛を感じられるランチタイム。 それなのに・・・・!!!!!!!!! それなのに・・・・!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! なんということだぁぁぁぁあああああああああああああああああああああああああ!!!! 机に向かって頭を抱える。 ハニー君欠乏症だぁぁぁぁああああああ!! 会いたいよぉ・・・はぁはあぁ・・・・会いたぁぁぁぁあああああああああ愛たい! 「だーれだ?!」 どんっと椅子にぶつかられて目を塞がれる。この体温・・・この声・・・。 「俺の愛しのはにぃぃぃぃいぃいくぅぅぅぅぅん!」 「先輩、お弁当忘れたでしょひどいですぅぅぅぅぅ」 唇を尖らせるハニー君。 「ごめんよぉぉぉぉぉ!!!ありがとうあいしてるうぅぅぅぅぅ!」 ぎゅううううううう!と力一杯抱き締める。 「ぐるしぃぃぃぃ・・・・!せんぱぁい、ここ会社ですぅぅぅう」 ハニー君の苦しそうな声にはっとする。 「ご、ごめんね。ハニー君」 「大丈夫ですよ、こんなに愛されてて僕幸せです」 「俺もお昼にハニー君に会えるなんて幸せで死んじゃいそうだ!」 はっ! 閃いた! いつもこうやってお弁当を忘れれば、ハニー君にいつでも・・・! 「せんぱぁい、忘れるほど美味しくないなら、きちんといってくださいねぇ?」 上目使いの涙目で言われて俺はハニー君を抱き締める。 「そんなことない!二度と忘れない!」 「約束ですよ?」 「もちろんだ!」 ハニー君が微笑む。 はぅあぁぁぁ!かんわいい!なんでこんなにかわいいんだ! 「じゃぁせんぱぁい、僕大学いってきます」 「いってらっしゃいハニーくぅん」 午後の仕事も頑張れそうだ!!! 最高だ!ここは天国だ!この世の始まりだ! ハニー君と早く再会するために俺は超特急で仕事を再開した。
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