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なんで毎回、嫌なタイミングで来るんだろう。
「で、その休憩はいつまで?俺、酒飲みに来たんだけど」
「今、終わったよ。いらっしゃいませ、お客様」
嫌味には嫌味で返す。
わざと深々と頭を下げて、そして頭を下げたまま顔だけ上げて優弥を見据える。
そんな俺に優弥は軽く鼻で笑い、何も言わず店の正面の方へと足を向けだした。
俺は携帯灰皿を仕舞うと気持ちを切り替えるように一息ついてから店内へと戻った。
服装を正しカウンターに戻ると数人の常連客が俺に軽く声をかけてくれた。
俺がそれに応え言葉を返していると店のドアが開き、優弥が姿を現した。
「いらっしゃいませ」
素知らぬ顔で向かい入れると、優弥は不適な笑みを浮かべながら迷うことなく俺の真正面の席に座った。
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