第1章

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「こっちよ」 直木に連れていかれるがまま、図書館の最深部へ進んでいく。 階段を降りると上のプレートに『読書コーナー』と掛かっている場所に来た。奥に目をやれば、お年寄りの集団がある。 「おっと、詞ちゃん。思ったより遅い到着だな」 集団から一番、貫禄のある爺さん話しながら駆け寄ってくる。 「えっと、詞ちゃん? 彼は……?」 初めて見る顔だからか、まじまじと見られる。 爺さんの方は近くに見るとより貫禄を感じる。歳は七十くらいか? .
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