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「こっちよ」
直木に連れていかれるがまま、図書館の最深部へ進んでいく。
階段を降りると上のプレートに『読書コーナー』と掛かっている場所に来た。奥に目をやれば、お年寄りの集団がある。
「おっと、詞ちゃん。思ったより遅い到着だな」
集団から一番、貫禄のある爺さん話しながら駆け寄ってくる。
「えっと、詞ちゃん? 彼は……?」
初めて見る顔だからか、まじまじと見られる。
爺さんの方は近くに見るとより貫禄を感じる。歳は七十くらいか?
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