第1章

24/28
前へ
/28ページ
次へ
次、瞬きした時には体が後ろに飛んで、本の雨を浴びていた。 頭に落ちてきた週刊ステップの角は普通に痛い。 「小久保くん! 大丈夫!?」 さっきまでは余裕綽々だったのに、今は泣きそうな顔をしている。 「……平気で、はない」 正直、話すのもやっとの満身創痍だ。 「まさか、……それで?」 直木の目線の先、僕の右手には“人生終了”が握られている。 「とっさに弾の威力を下げたと言うの……」 確かにあの一瞬、直木を突き飛ばし、手はポケットに入れた本へ伸びていた。 .
/28ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加