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「……でって、図書館が閉鎖するのよ?」
「そうだね。しかも、今日だね」
散らしを返すと軽く睨まれた。睨まれたって僕に非は無いから、どうとも思わない。
何処から出したかも分からない凶器にも似た、分厚過ぎる古書を机の上に乗せた膝に広げる。
また、始まったか……
「そうね、小久保君。貴方の名前の意味を教えましょう。まずは小久保文の苗字からね。これは現在の東京都、埼玉県、神奈川県辺りにあった武蔵国入間郡小久保村が起源とされる。ちなみに―――」
このままにしておくとこの直木詞は永遠と語ってしまう。それは勘弁してもらいたい。
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