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気づくと僕は地面と仲良しになっていた。
何が起きたのか一瞬わからずにいたが、土のついた顔を上げると開いた窓が上にあった。
どうやら眠りこけて窓から地面に落ちてしまってたようだ。
あれ……。と思い、周辺を体をひねって見回す。
胸の辺りに可愛らしい刺繍入りのブランケットがかけられていた。
何か硬いものがお尻にあたり、そろりとお尻をどけると、そこには桃色の鈴があった。
これは……霞ちゃんの……?
霞ちゃんが自分であることの証明に置いたのだろうか?
まさか僕が落ちたところを霞ちゃんは見ていたのだろうか?
慌てて二階へ上がり、霞ちゃんの家の玄関先を見ると缶詰の入っていたリュックがなくなっていた。
僕は嬉しくなって思わず飛び上がった。僕の存在を霞ちゃんは気づいてくれたんだ。
僕がしたことを嫌がってないんだ。
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