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学校でいじめっことして有名だったタケル、明善、重太郎の三人が最近この界隈を荒らしている。
やつらは強いこともあり、人モドキになってもまだその威力は衰えてなかった。人モドキはどうやら何かしらの心は残っているようだ。
たぶんだが、人間の時に一番心に残っている物だけが残るようにも思えた。
僕が霞ちゃんへの気持ちが残っているように。
そして、彼らの中ではそれが暴力や劣情というもののようだと悟った時僕は嫌な予感がした。
一時期は隣街や都心で暴れていたそうなのだが、最近になってこちらに戻ってきたという。
せめて霞ちゃんが逃げられるまでに、彼らの愚行が及ばないで欲しいと願った。
僕がおばさんにありがとうを言おうとしたがなぜかおばさんの姿がない。
一体どうしたのだろうかと走って門まで出ると、門の下で小さくなって震えている。
僕が幾ら話しかけても断末魔に似たような声を上げ小さくなってるだけなのだ。
近づくとチリンと鈴の音が鳴る。
おばさんはそれに怯えていた。
そうこうしているうちに、とうとうある日、僕は彼らの姿を見てしまったのだ。
サバイバルナイフを持ったタケル。
金属バッドを振り回している明善。
ガタイのでかい重太郎は鉄アレイを持っている。
あちこちの空家を荒らしたのだろう。その獲物らしき物をずた袋に入れて引きずっていた。
もうだいぶ色々な空家を捜索してきたようで、とうとうその足先が霞ちゃんの家に向かってきていた。
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