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修二は、その気持ちだけでも幸せだった。
澪に、そう思ってもらえるだけで力が湧く。
ほんと、不思議だ。
「澪、俺は澪を誰にも渡さない」
「修二……?」
「浅田先生にも、神様にも、誰にも澪を渡さない。澪は俺の恋人だ。ずっと、ずっと、ずーーーっと」
「うん……そ…だね…っ…」
澪の目から、ポタポタと涙が溢れる。その涙をそっと指で拭い、修二はギュッと優しく抱き締めた。
「修二……好き……好き……っ」
「俺も、大好きだ……」
修二は澪が落ち着くまで、ずっとその白くてか弱い身体を抱き締めた。
この身体をずっと抱き締めていたい。
そう思いながら、修二は澪の背中をさすった。
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