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顔は笑みを浮かべるのに、小さい身体が恐怖に震え、助けを求めているようにしか見えない。それが苦しくて、とても遣る瀬無い。
(どうか、無事に終わりますように……)
何度も何度も心で唱えた。
神様、と何度も縋った。
そして、そっとその汗ばむ額にキスを落とし、色んな願いを込めた。
この心音がまた聞けますように。そう願い、修二は澪の身体を痛いくらい強く抱き締める。
けれど、耳に残るあの言葉はいつも消えない。
〝最後にぎゅっと抱きしめて〟
その言葉は、澪の笑顔を見るまでずっと、頭に残っていた。
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