可愛いあの子

3/4
前へ
/4ページ
次へ
「だからなに? 付き合ってる奴がいたって、……まあショックだけど、 あんだけ可愛くていい子だったら仕方ないし」 なかなか云わない友人にじれて、 先に作業をしてしまおうと携帯を肩に挟み、 それを手に取る。 「その方がショックが少なくてよかったかもな。 ……いいか、よく聞け。 あの子、あんだけ清純そうな癖して、 ……AVに出てるんだ!」 「はぁっ!?なに云ってるんだよ!? あの子に限ってそんなことあるわけないだろ!?」 あまりのショックにそれを机の上に落とした。 携帯を手にしっかり握りなおし、 友人に噛みつく。 「いや、それがさ! さっきDVD借りにいったら、あったんだよ、 彼女の奴が! 結構えげつない奴だったし、 まさかな~とは思ったんだけど。 でも、やっぱり彼女だった。 しかも1本だけじゃなくて」 「……そうか」 「おい、聞いてる?おい、大丈夫か~? おーい、……」 まだなにか云っている友人を無視して携帯を切る。
/4ページ

最初のコメントを投稿しよう!

16人が本棚に入れています
本棚に追加