第0章~序章《prologue》~

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辺り一面の《深紅色》―――  鼻を刺すような鉄の臭い―――否、血の臭い 普通では無いこの光景、もっとも当てはまる言葉があるとしたら――― それは。《地獄》 その中に一人の男が起立する 『ハァ…ハァ…ハァ…やっとだ。やっと“帰れる”』 男は安堵の表情を浮かべていた―――この地獄のような風景には、場違いな表情――― ―――バァン!バァン!バァン! 3発の銃声がこだました 『つ……』 男は、崩れるように膝をつく そして、睨み付ける 『あんたか………』 『どうも、お久しぶりです……こんなところで会うとは……』 男は立ち上がろうとする ―――が、もうそんな力は残っていない 『あともう少しでしたが―――まだ“ゲーム”を終わらせてもらいたくないので』 そう発すると、歩みを始めた―――― 『“ゲーム”再スタートです――楽しんでください』
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