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護衛二人がゴルドーの野郎に助太刀して──そーしてジュードは、あっさりとその場で捕えられた。
な、何だ?
何がどーなってやがるんだ??
思わず涼やかな表情のレイジス、そしてミーシャの方にまで視線を送るが、レイジスはともかくミーシャは口元に両手を当て驚いた様にジュード達の方を見ている。
この事態がどーゆー成り行きで起こってんのかは分かっちゃいねぇみてぇだ。
ちゃんと理解してんのはレイジスと、当事者のゴルドーとジュードだけ、だろう。
「あ〜、ったく」なんてぶつくさ声を発しながら、ゴルドーが立ち上がってパンパンと手を払う。
そーしてさも当然にレイジスへ向かって声をかけた。
「王子サマよ、この借りは高くつくぜ」
言われたレイジスの方は「ああ」とやっぱり余裕の表情だ。
流石の流石に、これ以上抵抗してても無駄だと分かってるんだろう、ジュードは項垂れ歯を噛み締めている。
そいつはいいが。
この今の状況──まさか……。
「ジュード、お前……。
セルジオを、葬り去ろうとした……のか……?」
そうとしか考えられねぇだろ。
ジュードは、項垂れたまま何も言わねぇ。
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