二章 ギルドの依頼

46/46
251人が本棚に入れています
本棚に追加
/1535ページ
「それだけ息が合うのだから、仲良くやっていけるだろう。 世間から身を隠して生きていかねばならない者どうし、助け合う事を覚えなければ。 どうやらここは、そういう者ばかりが集まる場所らしいのだから」 言ってくる。 ……そういう者、ばかり? まるでダルもその一員だって言うような言い方だ。 街での様子を見てる限り、ちっとも“世間から身を隠して生きてる人間”には見えなかったが。 思いつつ、俺は大きく肩をすくめた。 ま、ダルの過去なんかに別に興味はねぇや。 当のダルも、そんな俺には構わず さっと階段を上がって行く。 残された俺と犬カバは、ちらっと互いに目をやってから、 「けっ、」 『ブッフー』 顔を背けて互いに離れる。 それにしても、世間から身を隠して生きてかなきゃならねぇ者どうし、か。 ダルじゃねえが、全く妙なインネンのある家だぜ。
/1535ページ

最初のコメントを投稿しよう!