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「いいじゃない。紫黒くん、またシアン様と喧嘩ができるよ」
「そうじゃねえだろっ。息子だぞ、息子がシアンか。威張れねえじゃねえか」
紫黒が瑠璃に食ってかかる。
「紫黒くん、子供に威張るつもりだったの?」
瑠璃が呆れて言った。
「あたりまえだ。息子にしか威張れないからな」
「今だって充分、威張っているだろうが」と守り役の一人が毒づいた。
「紫黒と瑠璃の元に生まれてきたいのだ」
そうシアンがいうと紫黒の顔が引き締まった。
「我らの子供として生まれてきていただけること、光栄に思います」
そう紫黒はいい、頭を下げる。
瑠璃も一緒に頭を下げた。
「皆の者。この二人がわたしの転生の両親となる。どうぞ、よろしく頼む」
三人の守り役たちと烏羽が頭を下げた。
去りゆく命と新しい命、この世はそれを繰り返している。そして新たなる未来とレジェンドが作られていく。
蒼きレジェンド・パラドックス・完
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