苦さと甘さと。

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夜眠れないから、昼間やたら眠い。 昼間のバイト中、真美はミスを連発していた。 昨日だって、店長に怒られたばかりだ。 バイトに行く前に目を覚まさなきゃ。 そう思った真美は、 目についたカフェに入った。 店に入るとこおばしく甘い香りが真美を包み込んだ。 「チョコクロ焼き上がりました!いかがでしょうか」 店員さんの明るい声が店中に響き渡っている。 そういえば、俊太と付き合う前はチョコクロばっかり食べてたなぁ。 焼き上がったチョコクロが売り場に並んでいく様子を見ながら、半年前のことを真美は思い出していた。 バターのほんのりした甘さと香り、 サックサクな食感のクロワッサン。 中にはやさしい味のミルクチョコ。 それらが組合わさったのが、 チョコクロだ。 真美はそのおいしさにハマって、 毎日このチェーン店のとある店舗に通っていた。 「いつもありがとうございます!」 そう言ってもらえるお得意様になったほどだ。
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