4.帳簿の行方

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「これは佐野の電話で来たんじゃないな。もしかして校長が通報したのかも?」 「え? 校長が犯人じゃないの?」 「犯人じゃないのかもよ。ここでこの状態のシギを発見したが、ここから自分が通報しては二人の関係が公になる。それで逃げたんだ。かといって死にそうなシギを見捨てておけない。それで外から通報したんじゃないかな」 「じゃあ、きっと公衆電話から匿名だな」  話している間に救急隊と警官がやってきて、鴫谷は止血措置されたあと、病院へ搬送された。  翔と佐野は警察官に事情を聞かれた。 「君たちはここで何をしているんだい?」 「先生が休みだったので、お見舞いに来ました」 「通報したのは君たち?」 「消防に通報したのは僕ですが、多分2回目の電話番号がこの携帯からになっていると思います。電話の途中で救急車が到着したので」  佐野は自分の携帯を見せた。  それから二人は別々にされて、ここに至った経緯を警察に詳しく話した。
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