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ギュッと握った。
柔らかい。
「よし!」
いきおいよくベッドから飛び出ようとしたが、低血圧気味のため体が重い。
でも気力でなんとか起きる。
しばらくすれば体は動くようになる。
のろのろとポールハンガーに掛けられた高校の制服を取り、ネグリジェから着替えた。
細いリボンを適当に結ぶ。
着替え終わると部屋を出て、台所に向かった。
炊飯ジャーからは丁度炊き上がりを知らせる音がピーピーと鳴っている。
遥は蓋を開けるとしゃもじで炊きたてご飯を混ぜ返す。
中華鍋をガスコンロに置き、火をつけて煙が出るまで温めた。
油を入れるとさらに煙が上がる。
冷蔵庫から玉子を二つとりだし、中華鍋の淵でカラを割ると、熱した油に投入。
”ジュワー”
玉子が油のなかで膨らんだ。
炊飯器からご飯をしゃもじですくい出し、中華鍋に入れて手早くお玉で玉子と混ぜる。
刻んだハム、長ネギを投入。
塩コショウ、醤油で味を調えると、二つのお弁当箱に入れた。
大き目のお弁当箱は多めに。
小さ目のお弁当箱は少なめに。
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